2009/05/25

田園調布

五月の陽射しが眩しい土曜日の午前、田園調布駅前の日陰に座っていると、ロータリーに高級車が何台も通っては停まっていくのが目についた。

の車から降りてくるのはたいてい女の子で、バレエの衣装を着ていたり、テニスのラケットを肩に下げたりしているのが目につく。
さらに目につくのは降りるときの彼女たちと見送る親の無表情さである。
その後歩いた田園調布の街はイチョウ並木の緑が鮮やかであったが、その街路と家との間には、何か隔たりのようなものが感じられた。
この街の雰囲気と駅前ロータリーの光景には何か関連性があるのであろうか。
そんなことを考えていると、私は、今朝父親が私と妹を地元の駅まで、車で送ってくれたことを、ふいに思い出した。
その時の光景を見て、私の家の前を通ったことのある人がいたら、その人は私たち家族の生活をどのように想像するのか、私は気になった。