2015/05/19

Re:美しい環境

学生の頃、丸山先生が造形理論の演習で作った造形物を見て「緊張感があるか」という視点で評価をしていたのを覚えていますか。 
そしてその「緊張感」という評価軸が、決して個人的な、あるいは主観的な評価ではなく、客観的に、あるいは皆と共有した評価になりうるとおっしゃっていてことを。 
当時の私はこの手の作品で評価されたことが全くなく、一方ポルコは「何となく」造った作品が「確実に」評価されていて、いつも羨ましかったのを思い出します。(ポルコが良い作品を造るときは、必ず「何となく」造りはじめて、それが「何であるのか」「何であったのか」後から理論を肉付けしているような気がします。(これはおそらく私だけが知ってる秘密)) 
おそらくそんな頃から、自分はまずは「眼」を養おうと思い始めました。 
さて、ポルコのいう「バランス」と、丸山先生のいう「緊張感」は、私がこの10年以上養ってきた「眼」を通してみると、同じことを言っているような気がします。 
「水槽の中」と、「造形作品」の違いはただ「生物」と「無生物」、あるいは「動的平衡」と「静的平衡」といった違いであると思います。 
どちらもある「閉じられた系」の中における「バランス」が重要であると。 
私が今考えているのは、「建築」によってその「閉じられた系」をいかに大きく広げられるか、もしくは「閉じられた系」同士をいかにつないでいくか。 
そして「建築」におけるバランスとは、受け売りですが堀部安嗣さんの言葉を借りれば、「悲観と楽観、倫理と芸術、安全性、金額、機能性の高低」等のバランスであり、意匠が飛びぬけていたり、経済性ばかりに囚われていてはいけないのだと考えています。 
長くなりましたが、ポルコが自身の水槽を見つめながら「何となく」感じたことを「何であるのか」考えている姿に、学生時代のポルコを重ね合せてしまいました。 
それでは、また。

2015/05/17

2015/05/01

Re:骨董品の入門書

この間はお疲れ様です。子供のペースに巻き込んでしまいましたね。 
骨董品、茶というキーワードが出てくると、柳宗悦さんの「茶と美」という本を思い出します。 
かれこれ十年ほど前に読んだ本なので、今読むとどう感じるかわかりませんが、当時はかなり影響を受けました。 
大学3年の時、図書館にこもり、希望する研究室に思いを馳せながら読んでました。 
今度お茶の指導をしてください。それでは。